もっと早く出会いたかった……!
これまでのミニ財布&ミニマム財布探しの長い旅路。
「できるだけ小さく、スリムに」を追求するあまり、カードが2〜3枚しか入らなかったり、仕切りがピチピチで入れづらかったり、硬貨が探しにくかったり、ミニ財布もラクじゃない。(笑)
『sugata』の財布は、「ここに腰を据えたい」と思うカタチでした。
使う人にまったく無理させない。薄いのにたっぷり入る。使いやすい、出し入れしやすい、手に収まりがいい、といった心地よさしか思い浮かばない。というより、デザインや行動を意識させない溶け込み方で、私の日常に収まっている。
これって、すごいことだなと思います。

写真は同じ素材の「 キーウォレット 」
それから、デザイナーの染谷さんの普段考えているモノゴトがとても興味深かった。
「たとえば、最近でいうとカップに注ぐ“冷水”と“お湯”の音が違うなって気づいたんです。なんでだろう?と思って、ずっと考えていました。
いろいろ仮説を立てたり、調べたりするうちに分かった答えが“粘度”。じつは、お湯の倍ほど冷水の粘度は高くとろみがあるらしいです。
視覚や触覚では判断できないのに、聴覚(音)では違いが生まれるらしくて……おもしろいですよね。」
これは、目からウロコでした。
日常の中で、なんの疑問も持たず通り過ごしてきたようなモノゴトの因果関係や意図、工夫。それに気づいて日々考えている染谷さんだからこそ生まれた、やさしいデザインだったのですね。

写真は同じ素材の「 二つ折り財布 」
余談ですが、そんな染谷さんの思考が休まる場所を尋ねてみたら、誰もが知るあの“激安チェーン店”という、予想の斜め上をいく答えが返ってきました。
「整えられている場所に行くと、カタチから意図を読み取ってしまって思考が休まらなくなるので、カオスな空間は僕にとって癒しスポットになるんです(笑)」
物腰やわらかく、飾らず、探求し続ける染谷さんの姿勢は、まさに『sugata』というブランドそのものだなと感動しました。